半導体市場に再参入
2022年は世界で半導体不足が起き中国が台湾侵攻を公言する中で、先進国が半導体を国産しようとする動きが出てきました
日本の半導体産業は一度衰退したが政府と民間が共同で、再び日本の半導体の競争力を取り戻そうとしています
トヨタ自動車やソニーグループなど日本の主要企業8社が出資し先端半導体の国産化に向けた新会社「Rapidus(ラピダス)」が設立された
日本政府も700億円を補助するが政府はむしろ法律や制度面の整備で支援する役割が大きいでしょう
日本の半導体と言えば歴史に残る世紀の失敗は東芝再建の時に「有識者」や東芝経営陣が、半導体には将来性がないと言って電球や冷蔵庫を残した事でした
人はここまで愚かになれるという事例で、その後半導体市場は東芝や偉い人の予想を裏切って拡大し今も需要が拡大している
韓国は半導体シェアは18.4%で世界2位ですが韓国が作れる半導体はメモリーだけで、メモリ市場の56.9%を占めています
ところがパソコンのCPUなどに使用するシステム半導体のシェアは3%程度、ほぼゼロと言っていい状況です
日本は半導体全体での国別シェアで6%以下になり、他にはアメリカ・中国・台湾などが大きなシェアを占めています
韓国は国を挙げて高度半導体を開発生産しようとしているが、韓国の半導体企業は技術的難関に直面しています
Samsungは世界に先駆けて3nmプロセス半導体を開発しているが、不良品率が80%に達し製造過程の見直しが必要になっています
開発段階なので失敗してもいいわけですが、今まで韓国は「低品質でも安ければ売れる」戦略でずっとやってきました
走り続けないと周回遅れになる競技
日本より低品質だが価格は圧倒的に安くする戦略で日本のシェアを奪ったが、高度半導体ではそれは通用しそうも無い
TSMCも3nmプロセス半導体を開発しているが量産化は難航していて、日本に工場を新設して高度半導体を製造するとみられている
日本は日米共同で3nmより高度な半導体開発を目指していて、先端技術になれば先進国が強みを発揮します
半導体が高度化した結果「安かろう悪かろう」で売れる時代が終わり「良かろう高かろう」の時代が来ると予想されます
半導体産業はかつての鉄鋼産業や自動車産業のように産業の根幹になっていて、ここを制した国が勝者になる可能性が高い
現在の高度半導体は5nmプロセスだがこれすら日本国内で製造できるメーカーは1社も存在せず、韓国や台湾は3nm量産で苦戦しています
日本の新会社は2027年に2nmプロセス半導体の量産を計画しているが、その頃には韓国台湾も2nmプロセスを量産化しているでしょう
欧州とアメリカも数兆円を投入して次世代半導体を開発するので、正直これでも日本はやっと追いつけるかどうかという所です
半導体産業は全力で走り続けないと周回遅れになる競技のようになっています