むしろ役場の中に道の駅がある(京都府南丹市 美山ふれあい広場)
画像引用:https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/soukou/soukou-magazine/1808nantan.pdf [PDF] 道の駅「美山ふれあい広場」の取り組み
村の存続がかかる道の駅
最近田舎の幹線道路沿いで良く見かけるのが大きな道の駅で、非常に広い駐車場に売店とトイレ、公的施設などを併設してあります
新たに作られる道の駅ほど大型化していて役場の窓口や保育園や温泉、キャンプ場や食堂なども併設されていたりします
多くはその町か村に唯一の道の駅で役場や郵便局は不便な場所にあり、道の駅がある場所が新たな中心部になっている
そうした村では従来あった商店はすべて閉店し自動販売機すらほとんど無いが、道の駅の中には売店かミニコンビニがある
コンビニはローソンやファミマではなくヤマザキストアで夜間は閉店し、施設の職員らしい人が店員を兼ねていることが多い
もうその地域では普通の商店やコンビニでは利益を出せなくなっていて、道の駅の機能として存続している
こうした拠点型の道の駅は廃校になった跡地など広大な敷地に作られる事が多く、建設時には国や県などから多額の補助金がでている
国が始めた事業はぼ成功例がないが道の駅は数少ない例外で、過疎化した地域になにか作ろうとなった時は道の駅かメガソーラーになります
メガソーラーは台風で土砂崩れの原因になったり「迷惑施設」化しているので、巨大な道の駅に予算が投入されます
最近は道の駅が充実している事が観光地の大きな目玉になっていて、ドライブの目的地は日帰りだと道の駅というケースが多いです
家族や友人でドライブすると最初にその土地の道の駅に行き、そこから観光地やお店やネットで話題の場所に行くのではないでしょうか
公共交通機関を利用する場合も田舎ではバスの目的地が道の駅という場合が多く、道の駅から歩くことになります
地元拠点型道の駅と観光型道の駅
住人が数千人か数百人程度の地域では道の駅の利用者が一日数百人で買い物をするのが100人だったとしても、結構な経済効果になります
こうした過疎地の道の駅に入った店は赤字の場合が多いのだが、村は唯一の商業施設であるためなんとか維持しようとします
ここに馴れ合いが生れ魅力のない道の駅になる事もあるが、地元住民が利用している道の駅は良い道の駅と言われています
売店やコンビニで住民が買う食料品とか日用品を売っていたら地元拠点型の道の駅で、旅行者にとっても利用価値が高いでしょう
ダメな道の駅は公共事業としてのみ存続していて、誰もやる気がなく商品は少なく明らかに旅行者をボッタくりに来ているような道の駅でしょう
全国には道の駅が1200あるが約3割が赤字で、赤字は自治体が負担し国もいくらか支援している
国交省が定義する「道の駅」は実はトイレと駐車場だけで、他の施設は道の駅の建設時に一緒に作られたものです
トイレと駐車場だけの道の駅は収益がないので当然赤字、そこに小さな売店を入れても施設維持にはぜんぜん足りません
小さな村や町では道の駅を拠点化して施設を集約し、不便な場所に在るもともとの中心地はやがて整理されるでしょう
観光客がたくさん集まる場所にある道の駅は商業施設をテナントに入れてショッピングモールのようになり、一大観光施設になっています