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中国ネット監視社会の裏側、検閲する側で働いた証言

取り締まる側から見た監視社会
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監視する側は月給59万円
中国は監視社会として知られていて2010年代のウイグル鎮圧あたりから使い始めて、今では13億人の民をネット上で監視するシステムを構築しています
たとえばウイグルでは道を歩く人にスマホの携帯を義務付けて、すべてのスマホには監視ソフトインストールが義務付けられていて街頭で持ち物チェックをしています
監視ソフトは行動記録の他サイトの閲覧情報や書き込み情報を公安に送信するようになっていて、これが入っていないと警察に連行されます

その実態はどういう物なのか中国から脱出した元ITエンジニアや、公安のネット監視で働いていた人たちの証言から垣間見ることができる
米メディアAFPによると、現在シリコンバレーに住むチェン氏は以前中国に住んでいて公安でネット監視業務をしていた
チェン氏が10代のころ中国で禁止されていた天安門事件のドキュメント映画をネット上で政府に隠れて見た事があり民主化運動を武力で鎮圧したのを知った
中国では天安門事件の学生がテロリストでテロを鎮圧したと教えていて、若い人は事件そのものを知らなかったりテロ事件と信じています
映画を見た10年後にチェン氏はティックトック(TikTok)や抖音(Douyin)を運営する大手IT企業バイトダンスに就職し天安門などを検閲する側になった
チェン氏の月給は4000ドル(約59万円)で一般の北京労働者が10万円未満なのに比べると高給取りで、不適切な情報を取り締まるフィルターの開発を担当した
システムで不適切投稿が検知されると人間が見て確認し、動画を削除するかライブ配信を停止するようになっていました
削除対象のほとんどは一般常識から外れるものだったが政治的理由で取り締まるものがあり、習近平や共産党に不都合なものは削除される
先日ある動画配信者が戦車の形のケーキを食べたが、その人は数か月行方不明になり最近復帰したがもう以前のような活動はしていない
戦車は中国のネット上で天安門事件への批判を意味していて、天安門事件にまったく触れなくてもネット上から追放されます
出国しても中国政府からの圧力を受ける
チェン氏が働いていたバイトダンスはサイバースペース管理局から指導を受けていたが、当局は明確な基準を示さない事で取り締まりをしていた
例えば「戦車の形のケーキを禁止」と通達するとチョコやクッキーは良い事になり、抜け道を用意する事になってしまう
基準を明確にしないことでIT企業は処罰を恐れて過剰に取り締まるようになり、より強いネット規制をするようになっています
チェン氏に決定的な転機になったのは20年春の新型コロナ騒動で、武漢の李文亮という医師が政府の意向に反して事実を公表した
すると共産党は李文亮に「偽医者」などのレッテルを貼って拘束し、最後はコロナの治療に当たりながら自らも感染し罵詈雑言を浴びせられながら亡くなった
呆れた事に中国当局は新型コロナを最初に発見したという別の医者を仕立てて李文亮の功績を消し、中国では李文亮は存在しなかった事になっている
チェン氏はネット上の李文亮情報を削除しながらこの仕事が嫌になり、チェン氏自身も政府に不都合な事を書いたため微博アカウントを凍結された
中国のSNSは実名登録制でIDと紐付けられているので、ツイッターのように別アカウントで書き込むことはできません
チェン氏は米ノースイースタン大学に留学を申し込み中国政府から出国を受理されたが、それが実現したのはかなり恵まれたケースだったでしょう
チェン氏はアメリカからネット上で中国を批判する投稿をしているが、両親などは中国に残っていて人質に取られる可能性がある
実際外国で政府批判した中国人に出身地の警察から電話がかかってきて、「貴方の父親に警察で事情を聴いているのですぐ帰国しなさい」という電話がかかってきた例がある
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