韓国レゴランド あまり楽しくないという
画像引用:https://www.koreaherald.com/view.php?ud=20220505000218 Legoland opens after decade of delays
200億円の支払いを渋って数兆円の損失
90年代後半に日本の山梨県にガリバー王国というテーマパークが作られたが閉園し、今は人気の廃墟スポットになっています(侵入は違法です)
財政破綻した北海道の夕張市は炭鉱が衰退した後でテーマパークなどを作ったが、これらもネットで人気の廃墟になっているようです
現在進行形でそうなりつつあるのが韓国江原道のレゴランドで、ひとつのレジャーランドの経営不振と債務問題が韓国そのものに影響を与えている
江原道はソウルの東側にあり面積や北部の山岳地帯などが日本の岩手県に似ているとされ、人口は約150万人(ソウル980万人、岩手県123万人)となっています
面積は岩手県より18%広く人口は1割多く、平地がほとんどなく周囲に大都市がない(ソウルまで100キロだが山越え)など共通点が多い
江原道の出生率は0.95で出生数は2018年に8494人、岩手県の出生率は1.33(2020年)で出生数は6,974人(2019年)となっています
どっちもどっちという感じで江原道は2018年に平昌冬季五輪が開催されて羽生結弦などがメダルを獲得していました
多くの五輪会場建設に合わせて2010年にレゴランド誘致を決定し2022年に開園したが目標入場者数200万人に対して月間7万人から10万人となっている
目標の半分は入っているので今後増える可能性があるが、立地条件を見ると開園効果で初年度は多く2年目以降減少する可能性が高い
江原道レゴランドは大きな川の中州にあり周囲から孤立して1本の橋だけで春川市街地とつながっています
あまり行きたくなるような場所ではないうえに、レゴランドの内容がガリバー王国並みにつまらないという評判です
ディズニーランドのようなアトラクションは余りなく、施設に遊戯があるだけというようなものでネットの評判では「2度と行きたくない」などと書かれている
債務不履行を分かっていなかった新知事
江原道は観光客を期待して江原中道開発公社を設立したが遺跡が発掘されたり工事遅延で建設費が膨らみ2050億ウォン(約200億円)の債権を発行しました
江原道は2050億ウォンの債務保証をする立場となったが2022年7月に知事が変わり、新知事は「そんなの知らん」と言って公社の破産再生法を申請した
すると市場は江原道そのものの債務不履行と受け取り債権価値が下落し市場金利が上昇、知事は債務保証すると訂正したが後の祭りで混乱が続いている
例えると日本政府が経営していた国鉄債務30兆円に日本政府が債務不履行を宣言し、連動して日本国債が暴落し債務危機になるようなイメージです
レゴランド債務不履行の影響は江原道に留まらず、韓国公企業や一般企業などの平均金利が1.6%%上昇し5.6%台に跳ね上がった
大したことが無いように思えるが韓国そのものの格付けが下がったのと同じで、韓国全体の資金調達コストが上昇してしまいました
こうしてつまらないレジャー施設の経営危機が韓国全体の信用低下を招き、レゴランド危機と呼ばれるようになった
韓国政府は事態を重く見て50兆ウォン(約5兆円)を投じて収拾を測っているが、大手優良企業でさえレゴランドショック以前より資金調達が困難になった
ベンチャーやスタートアップ企業は不渡りになるのを恐れて債券発行を見送ったり、調達目標に達しない例が増えている
最初のレゴランド債務はたった200億円だったのに、支払いを渋った結果韓国政府や大企業が数兆円の支払いを余儀なくされている