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米軍の弱体化に警鐘鳴らす保守系シンクタンク

米空軍は弾薬不足や訓練不足、戦闘機の能力不足、新型機F35の不足で「過去最弱」と指摘されている
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画像引用:https://daytonairshow.com/us-air-force-f35-lightning/

米軍は過去最弱
保守系の米経済メディアウォールストリートジャーナルは最近、アメリカの軍事力が許容できないほど弱体化し、ロシアや中国の台頭を招いたという理論を展開している
米国政府や議会に影響力を持つ保守系シンクタンクのヘリテージ財団は現在の米軍を”弱い”と断定している
wsjもヘリテージ財団も保守で強いアメリカや軍事力強化を支持していて、アメリカはもっと軍事力を強化すべきだと主張している

同財団の2021年評価は「及第」だったが23年度版は「弱い」に低下し、報告書が弱いと評価したのは1973年に創設以来初めてです
報告書では2つの地域で脅威に対応しようとすると、一つの地域紛争にすら米軍は対応できないリスクがあると指摘した
これはおそらくロシア、中国、中東を差していて米軍が2つか3つの脅威に対応しなくてはならない場合、中国に対して劣勢になるかも知れない
22年に問題を悪化させたのは米国のインフレで軍事予算の伸びがインフレを下回った結果、米軍は弱体化した
米海軍は2017年に軍艦約280隻だったのを355隻に増強する計画を立て2020年に296隻になったが、その後新型コロナに多くの予算を割かれている
中国海軍は390隻以上の軍艦を持っていて、中身はともかく中国は艦艇数を多くそろえている
中国海軍で多数を占めているのは1500トン程度のコルベット70隻程度、200トン程度のミサイル艇が90隻程度で小型艦艇が多い
小型艦が多い中国海軍に対し米海軍は10万トン級原子力空母11隻とイージス艦77隻、強襲揚陸艦11隻(建造中含む)など圧倒的な攻撃力を誇る
中国のイージス艦がどの程度の防空能力を持つか不明だが、”同士”のロシア軍の情けななさを見ると日米のイージス艦とは格差がありそうです
ロシア軍の地対空ミサイルs300はウクライナ軍も使用しているが、ロシア軍の各種ミサイルを80%以上撃墜しているので侮る事はできない
米海軍の潜水艦は72隻ですべて原子力潜水艦、中国は核ミサイル搭載可能な原子力潜水艦7隻の他はディーゼル潜水艦だが合計では中国潜水艦のほうが多い
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米国の軍事費はGDP6%必要?

米海軍はヘリテージ財団の報告書で”弱い”と書かれたが米空軍は「非常に弱い」と評価されている
「航空機の老朽化、極めて貧弱なパイロット訓練と人員維持」に問題があり、「同等の相手(中国)に対し、非常に苦戦を強いられるだろう」と酷評している
米空軍戦闘機と爆撃機部隊は1980年代の約40%に縮小し、数を補う高性能戦闘機が必要なのにF35戦闘機の購入は減ってきている
航空機の任務達成能力は低くF22では50%で、米空軍は航空機の80%の即応性目標達成に向けて努力している
武器弾薬の備蓄が不足しているので、同等レベルの敵との数週間以上の戦いにはおそらく対応できないとしている
弾薬など補充品の到着には24カ月から36カ月を要するが、これはロシア軍にとって悪夢のような現実になった
ロシアはウクライナ侵攻の10か月間でほぼすべてのミサイルや弾薬を使い果たし、新たな生産は遅れてイラン製ドローンで航空攻撃している
ロシアの相手は大きな航空戦力を持たないウクライナだが、米国と中国が戦えば恐ろしいほどのペースで攻撃ミサイルや防空ミサイルを消費する
中国空軍機の性能は米軍機よりかなり劣りパイロットの技術も劣っているが、中国軍が米軍の何倍もミサイルを持っていれば時間の経過で中国有利になります
戦闘機パイロットの飛行時間は2021年平均で月間10時間、2020年の8.7時間より長いが新型コロナの影響もあり操縦技術が低下している
熟練パイロットを養成するには年間最低200時間必要とされ、航空自衛隊は150時間から180時間、中国空軍も180時間程度とされている
ロシア空軍戦闘機パイロットの年間飛行時間は15時間とされていて、とても実戦で戦える水準ではなかったのが分かる
陸軍についてはインフレによる予算不足が指摘されていて、兵員不足や装備品の購買力が低下した事により弱体化したと指摘している
結論としてWSJは米国の軍事費を現在のGDP比3%から5%以上に増やす必要があると示唆し、1980年代以前は6%もあったとしている
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