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ドル円は1ドル100円割れに向かうでしょう

1971年以降のドル円レート、日本沈没とは関係なく金利差や投資家の利益追求で動きます
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画像引用:https://lets-gold.net/chart_gallery/chart_usdjpy_long_term.php 為替・ドル円相場の超長期チャート _ 金プラチナ相場情報 Let’s GOLD

ドルは円に対して下落します
2022年後半は円安が進み10月21日のNY市場では32年ぶりとなる1ドル151円をつけ、24年ぶりに財務省日銀が円買い介入を行いました
2度の円買い介入の後ドル円レートは下落(円高)し始め、23年1月12日は130円の底を割り1ドル128円台になっています
なぜ円安が進んだかの説明は今回は単純で、アメリカはインフレ率が8%から10%に達し国民が不満を訴えたので、米政府とFRBは利上げで物価を抑えようとしました

中央銀行が利上げすると民間銀行の資金調達コストが増え、あらゆる金融機関が利上げするので、企業や個人はお金を借りなくなります
結果投資や消費が少なくなり景気が悪化するが、インフレ率を下げるという目的は達成されます
日米のインフレ率は大きく違いアメリカが8%以上なのに日本は3%だったので、日本政府と日銀は利上げしませんでした
米政策金利は22年2月に0.25%だったのが12月に4.5%になり、22年の時点ではまだまだ利上げが続くと予想されていました
日銀は利上げ姿勢を示していなかったのでマイナス0.1%、このままだと日米金利差が6%や7%になると考えられ投機筋がドル買い円売りに走った
単純に1ドル100円だったとして(実際は違う)米金利が8%も高かったら、100万円が1年後に日本では100万円のままだがドルに替えただけで108万円に増えます
しかも日本でお金を借りるとゼロ金利なので全世界の投資家が、日本でお金を借りてドルを買う円キャリートレードを行いました
こうして投資家や金融機関を中心に円売りドル買いの流れが出来たが、やがて反転する事も約束されていました
米利上げはインフレが収まればやめるし、低金利通貨は高金利通貨に対して価値が高くなる法則性があるからです
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為替レートはピンボール

円キャリーでお金を借りてドルを買うと儲かるのは米FRBが利上げをしているからで、FRBは「インフレ率が下がれば利上げを緩める」と発言しました
23年1月のインフレ率は6.5%で最大時の10%からかなり下がり、次回の利上げ幅は0.25%になるのではないかと噂されています
アメリカが利上げをやめると新たに円売りドル買いしても利益は出なくなり、アメリカが利下げを始めればドル買いした投資家は資金を引き揚げます
もし1ドル150円の時にドル買いして1ドル100円など円高になってしまうと、投資家は円で借りた借金が重くなりアメリカの金利が高くても大損失が出るからです
アメリカが利上げから利下げに転換すると円キャリーの巻き戻しが起きて円高になるのは、2007年から2008年にも起きていました
2007年春まで世界は好景気に沸き低金利の日本でお金を借りて、ドルに替えてアメリカや新興国に投資するのがブームで1ドル124円程度でした
ところが夏ごろにサブプライムショックが起きるとアメリカは金利を下げ始め、円キャリーは巻き戻され結局2011年に1ドル75円になりました
「円キャリーの巻き戻し」がいかに強烈かは1ドル124円から75円まで円高が進んだので分かると思います
もうひとつ見過ごせない要因は「低金利通貨は高金利通貨より信用度が高い」ので長期的には高くなるという法則です
ジンバブエやベネズエラは年1万%を超えるインフレ率で高金利だったが、こんな国の通貨を買って投資する人は居ないでしょう
それは「高金利の国は信用が低い」からで長期的に観察すると低金利通貨国の通貨に対して下落しています
もっともこれには10年とか数十年かかるので、1年単位で見れば低金利通貨のほうが高くなっている期間も多い
短期的には為替レートはピンボールのようなもので、何かにぶつかるまで直進し、跳ね返ると別な壁にぶつかるまでまた直進します
おそらく今後10年は円高の限界を試す動きになると予想します
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