ネアンデルタール人の復元模型、スポーツ選手に多い顔です
画像引用:https://www.flickr.com/photos/clemensv/23028054391 Neanderthal Museum _ Neanderthal Museum, Mettmann, Germany _ Clemens Vasters _ Flickr
古代ヨーロッパ人は褐色だった
現代の欧州人の多くは肌の白いいわゆる白人ですが、最初に欧州に住み着いたときは肌が褐色で髪の色も黒かったといわれている
BBCやナショジオによると1万年前の欧州人はアジア人と似たような外観で、顔の彫りが深く目の色は青たったりしたようです
21世紀に入って古代人のDNA研究が盛んになり、骨のDNAを調べると髪の色や目の色まで分かるようになってきました
同時にDNA研究の成果で滅んだ筈のネアンデルタール人のDNAが現生人類に含まれ、特に欧州ではその割合が高かった
欧州でネアンデルタール人の遺伝割合が高いと言っても4%ほどでアジア人も2%から4%発見され、オーストラリア先住民からは発見されなかった
代わりにオーストラリア先住民からは絶滅したデニソワ人のDNAが5%ほど発見され、現生人類は他の人類との交配人種だったのが分かってきた
中でも注目されたのはネアンデルタール人の特徴で身体が大きく屈強で肌は白く、顔は彫りが深く髪は金髪で目の色は青かったと言われている
ネアンデルタール人の身体特徴も空想ではなくDNA研究で判明した事で、欧州人はネアンデルタール人から外観的な特徴を受け継いだと考えられる
ネアンデルタール人は40万年前からヨーロッパに住み約4万年前に絶滅したが、最初の人類が欧州に住み始めたのは絶滅の数千年前だった
ネアンデルタール人はアラビア半島や地中海の欧州側にも住んでいたので、アフリカに居た人類と生存範囲が重複していた可能性もある
現生人類はアフリカ出身で暑さに強いが寒さに弱く人類がイギリスに住み始めたのはせいぜい1万年前、パリなどもそれより少し古いだけでした
つまり人類がパリやロンドンといった寒冷地に住めるようになったのは、ネアンデルタール人と交配した後なので、交配で寒さに強くなったのかも知れません
ネアンデルタール人は人類に取り込まれて消滅
フランス人やイギリス人の肌は初期の定住者では褐色黒髪だったが、数千年前に白い肌で金髪の人が北方から増え始めた
西暦700年代にイスラム教による欧州南部への侵攻があり、東部では1200年代に蒙古による欧州侵攻があり現代のロシアやウクライナが戦場になった
今話題のプーチンやゼレンスキーの顔がどことなくアジア風なのは蒙古侵攻による人種交配の結果だとされています
こうして欧州の周辺部ではアジア風の黒髪褐色の人が増えたが、英独仏の欧州中心部では白い肌で金髪の人の割合が高くなった
従来の説では人類はアジアや欧州に移住する事で環境に適応した事になっていたが、むしろネアンデルタール人など別の人類と交配した事で「移住が可能になった」可能性が高い
最新の研究ではアジア人やアメリカ先住民のDNAからも3%前後ネアンデルタール人が含まれていて、ネアンデルタール人は絶滅しなかったという意見も出ている
シベリアで発見された約4万5000年前の現生人類の骨からネアンデルタール人のDNA約2%が発見されていて、これは現代の人類とあまり変わらない
さらに4万5000年前の人の1万年前の世代にネアンデルタール人との交配があったのも分かり、今から5万5000年前と分かった
この頃人類の人口は10万人から数十万人でネアンデルタール人は欧州で5千人から1万人だった
このなかの一つの集団の100人程度が交配したとしても、彼らが子孫を残して存続すれば全人類にネアンデルタール人の特徴が伝わります
その後ネアンデルタール人は急速に数を減らして絶滅しているが、彼らも他の人類と交配する事で人種として消え去った可能性がある
例えば現代日本人に占める縄文人のDNAの比率は12%ですが、絶え間ない渡来人との交配があっても遺伝的特徴は現代日本人に受け継がれています(歯並びの悪さなど)