訪日外国人が増えるほど日本の成長率が低下した
観光客にサービスするのは労働者が外国で出稼ぎするのと同じです
外貨は得るが国内に何も残らないので日本はより貧しくなります
画像引用:https://maidonanews.jp/article/12294900 日本人の「京都離れ」?宿泊客減少歯止めかからず 外国人客が増加で混雑敬遠か|まいどなニュース
外国人観光客が増えるほど安倍政権下の成長率が低下した
政府は外国人観光客を誘致しようとし22年12月は100万人超の訪日があったので、そのペースなら年間1200万人になる計算です
おそらくコロナが悪化せず誘致が成功すると23年は2000万人を超えるでしょうが、過去の外国人誘致がどうなったかも検証した方が良い
安倍首相と菅官房長官は「訪日外国人が増えれば日本は大儲けだ」と言って訪日外国人旅行者数は2019年に3188万人を達成した
2018年も3119万人で2015年ごろから急速に増え始めたが、この期間に日本の経済成長率はむしろ急降下していました
2015年以降で成長率1%を超えたのは15年と17年だけで、20年以降訪日観光客はゼロになり22年後半に少し回復しました
特に訪日外国人が多かった17年18年19年の成長率は「1.68 0.64 -0.36」で平均すると0.65%、これが史上最大の訪日外国人の経済成果でした
安倍首相が言っていた「悪夢の民主党政権」の3年間の成長率は平均1.8%だが、その前は「悪夢の麻生政権」(リーマンショック時)でマイナス5.69という地獄のような数字だった
数字だけを客観的に眺めると自民党より民主党の経済運営のほうが正しく、特に安倍政権後半は全世界好景気だったのに日本だけ不況でした
何か言い訳があるなら墓から出て来て言ってほしいが、原因は消費増税による経済破壊と外国人誘致政策の失敗だったと見ています
訪日外国人は最大3188万人だったが2019年には出国者数も2008万人で過去最多、差し引きすると1180万人入国者のほうが多かった
訪日ブーム前の2010年は入国者861万人で出国者1664万人、差し引きすると803万人出国者が大かった
2010年と2019年を比べると1983万人、約2000万人も入国者が増えたのにGDPで見ると経済効果は無に等しかった
外国人観光客は日本に何も残さない
2019年のインバウンド消費は前年比+6.52%の4兆8135億円で約5兆円、ですが外国に旅行した日本人も外国で消費するので5兆円丸儲けではない
訪日客と出国者の差額を現わすのが国際観光収支で、2010年は2兆932億円赤字、2兆1885億円の黒字で2010年より4兆円儲かっています
GDPの0.8%程度儲かったのですが、なぜかそれがGDP成長率には反映されていません
例えばフィリピンという国は出稼ぎが多く海外で稼いだ金を年間4兆円も本国に送金しているが、国は貧しいままです
労働力を外国に派遣すると外貨収入を得られるが、労働力が外国に流出するので貧しいままなのだと誰もが思うでしょう
日本に来た外国人に日本の労働者がサービスして外貨を得るのは、身体が国内にあるだけで外国のために労働力を使っているのは変わりません
日本は高齢化が進行して若者が減っているのに、減少する労働力を外国人相手の土産物屋なんかで使っています
本来彼らは日本国内の経済を拡大した筈なのに、土産物を買った外国人は外貨で支払って国に帰っていきます
後に何も残らないので外国人相手の観光産業が成長する事は無く、その時儲かるだけなのです
もう一つが投資の問題で旅行産業は儲けた金を外国での宣伝活動や誘致のために使い、日本国内で全額使う訳ではない
日本人が国内で観光すると客も日本人で宣伝や誘致や旅行業者も国内なので、丸ごとすべて日本のGDPになるが、外国人観光客だと何割かは外国のGDPになりインパウンド消費すべてが日本のGDPにならない
もう一つは出国者より入国者が多いのは、人口が少ない国ならともかく人口1億人の国では不況の結果でしかない
日本のバブル期には出国者のほうが遥かに多かったが、長い景気停滞で貧しくなって海外旅行できないのを「入国者のほうが出国者より多い」と喜んでいます
京都は日本有数の観光地ですがその京都が「外国人観光客が増えてコストがかかり税収は増えないので赤字になった」と証言しています
その京都は外国人観光客が増えて住人が逃げ出して新たに住む人は居ないので、京都市の人口減少が全国最多となっている
「その時だけ金を得るが後に残るものが何もなく、観光客のせいで犠牲になった住民が逃げ出す」から外国人観光客はGDPに貢献しないのです