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燃えた九龍村は韓国の生きた歴史だった

こうして歴史も燃ええていく。10年後に九龍村は最初からなかった事になっているでしょう

画像引用:https://mobile.newsis.com/view.html?ar_id=NISX20230120_0002166083 이재명, 구룡마을 화재에 _생명 보호에 과잉대응 없어_
高級住宅地の”近く”で火災
23年1月20日早朝にソウル江南区の通称九龍村で火災があり、住人500人が避難し44世帯62人が家を失った
一軒ただの火災で江南はカンナムスタイルの元になった高級住宅地だが1億円のマンションで火災が発生した訳ではなかった
江南は朝鮮戦争後に被災者がバラックを建てて住んでいた地域で、高度成長期に再開発して高級住宅街になったが一部に昔の建物が残されている
江南の山のほうに九龍(クリョン)村があり人口統計もないが1000人以上と推測され、航空写真ではなだらかな斜面に古い建物が並んでいます
1980年代には韓国全土にこうした地域があったがソウル五輪あたりから取り壊して再開発し、九龍村はソウル最後の無許可住宅地区となっている
タルドンネはタル(月)のドンネ(町)という意味でこうした地区は斜面に沿って形成されるため、下から見ると空に灯りが続いているように見える
平野部の公有地は早い段階で再開発されたが斜面は用途がなく放置されたため、住む場所がない人がタルトンネに集まった
釜山など地方では現在も大規模なタルドンネが存在するが住人は高齢化が激しく、衰退していると言われている
タルドンネには小さな家が並び店もあったりするが多くは公有地に無許可で建てられているので、電気やガスや水道がなかったりします
住民は働いている場合が多いが収入は少なく、高齢者が多いが年金だけでは家賃無料でも生活は厳しい
ソウルの冬の最低気温はマイナス7度で日本の東北に近いが、石油が買えないので暖房なしという場合も多い
安い暖房は粗悪な練炭とかになるが、事故や火災が懸念され今回の火災も冬の早朝だったので暖房が火元の可能性がある

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月の町タルドンネ

タルドンネは通常車が通れる道は無く消防車が入れないので、出火すれば大火災になりやすく家には耐火設備がなく消防設備も無い
タルドンネの形成は韓国の経済成長が始まって以降で、1960年代に人口増加し住宅不足が顕在化し住宅そのものの価格や家賃も上昇した
家を買えず借りれない人が多く発生し政府は公的住宅を多く建設したが、住宅を確保できなかった人たちは斜面の公有地に住んだ
1988年にソウル五輪が開催されたがソウル市内平野部からバラック的な地区が一掃されてマンションや住宅地になった
平野部に住めなくなった人たちはタルドンネに移動し、政府は撤去しようとしたが代替住宅を用意できないので現在もそのままになっていた
しばしば比較されるのは大阪・東京・横浜などのドヤ街だが、ドヤは簡易宿舎で客は料金を払って長期宿泊し、通常1か月4万円から6万円を支払う
生活保護を受けている高齢者が住人になり、高齢者用集合住宅として利用され国や自治体もドヤがなくなると困る(国が作る住居は高い)
韓国政府やソウル市は公的住宅に入りきらない人の為に考試院(コシウォン)を低家賃住宅として整備している
考試院は受験生が勉強や試験準備で宿泊する簡易ホテルだったが、低家賃の宿舎として利用する人が非常に多い
映画になった半地下住宅より安全なので、半地下アパートを禁止して考試院を建設するよう補助金を出している
考試院の家賃は日本円で2万円台から5万円台で、最近は家族向けやおしゃれな高級考試院も増えている
韓国のアパートマンションには通常家賃という制度がなく「チョンセ」「ウォルセ」という高額な保証金を積む方式で、数百万円だったりします(退去時に損害額を引いて返還される)
保証金を払えない人が考試院に住み、それも払えない人はタルドンネで暮らすようなイメージです
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