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ロシアの主力はワグネルになり、ロシア軍本隊は終戦モード

ロシアにあるワグネルの墓地

画像引用:https://www.thehindu.com/news/international/a-russian-graveyard-reveals-wagners-prisoner-army/article66435823.ece

突撃を繰り返すワグネル

23年1月中頃からウクライナにおけるロシアの「特別軍事作戦」の主役はロシア軍から軍事会社ワグネルに代わり、事実上ロシア軍は終戦した

1月12日前後にロシア側はバフムート近くの町ソレダルを占領したが、ワグネルとロシア軍が互いに戦果を主張し、ワグネルはロシア軍を「戦果どろぼう」とまで言った

実際東部でウクライナ軍に攻め込んでいるのはワグネルだけで、ロシア正規軍はもうウクライナのどこにも攻め込まず前線を守るだけになっている

米英軍やウクライナ軍の分析によればロシア軍は22年12月から1月にあらゆる対地ミサイルを使い果たし、代替として大型対艦ミサイルを使用している

ワグネルが攻撃を続けられるのはロシア軍にはできない事をしているからで、その方法は日露戦争の日本軍が203高地でやったものに近い

203高地は旅順港を見渡す位置にあり日露戦争の最激戦地、ここに日本軍は2か月以上歩兵の突撃を繰り返し両軍それぞれ5000人以上がなくなった

日本軍には戦術も何もなく突撃するのみでロシア軍は当時最先端のコンクリート要塞に機関銃を設置したうえ、他の要塞からも支援の砲撃をした

現代のワグネルはもう数か月間も歩兵突撃を繰り返していて、ロシア軍の砲弾枯渇によって火砲の支援も得られなくなり第一次大戦のような戦い方をしている

ロシア軍は侵攻初期に投入した戦車などの全てをうしなったが、車両を失った戦車兵を歩兵として前線に送り込んだ

ワグネルの用兵は独特で兵士の9割は新兵と囚人で構成され、経験豊富なベテラン兵士は後方で突撃する新兵を監視している

ワグネルでは撤退が禁止されていて命令なく撤退したら後方の味方から撃たれ、負傷しても絶対に退却は許されない

突撃が失敗に終わった時は夜間だけ退却が許されているが、負傷者を運ぶのは禁止され動けない人は放置している

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ワグネルの使い捨て兵士

一見無駄だらけに見えるが負傷者を助けなければ医療品や医療班、治療施設が不要になり出撃した大半はすぐ戦死するので食事や寝床も不要になる

欠員は22年10月に動員した30万人が次々に送られてきて、次々に突撃させてはまた補充しワグネルは「戦果」を得たと主張している

その戦果は実際には歩兵が突撃して占領しただけで、ウクライナ軍は損失を計算して退却したと考えられる

ワグネルがこのような事をできるのはロシア国家とつながっていないからで、ロシア軍やロシア人が何十万人なくなろうがワグネルには関係ない

ウクライナ軍はワグネルについて「ろくに訓練を受けていない動員兵を突撃させ生還をゆるさないのは効果的な唯一の戦術だ」と評価している

訓練を受けていない兵士に複雑な動きは無理だが、何も考えず前進だけを強要し後ろから監視するなら可能かも知れない

ワグネルは十数人以下の機動部隊で米モトローラ製の通信機器も使用し、無人機からリアルタイムで届く情報を活用している

ワグネルは今までに囚人4万人を兵士にしたが、囚人部隊は攻撃の第1波を担いおよそ8割の兵士が1回の攻撃でなくなる

囚人あるいは新人部隊が突撃し囮になってウクライナからの攻撃を受け、熱線映像装置や暗視装置を装着したベテラン兵士が本当の攻撃をする

ワグネルには非情な掟があり「命令がなければ撤収しない」、許可なく撤退した者はその場でワグネルによって極刑となる

負傷しても退却は許されず仲間を助ける事も禁止、攻撃が失敗した場合、後退は夜間のみに認められる

ウクライナ軍はこうした「使い捨て」の攻撃方法が最前線で手ごわい戦力になっていると分析した

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