ロシアの空挺部隊(侵攻前の訓練)

ワグネルは消滅し空挺部隊が全面に
ウクライナ国家親衛隊第4即応旅団スボボダ大隊の副大隊長ボロディミル・ナザレンコ氏は23年1月30日、ワグネルは破壊され空挺兵に置き換わったと語った
ナザレンコ氏は東部の激戦地バフムートでは6か月間地獄のような状況で、ロシア軍の主力は最近ワグネルから空挺部隊に入れ替わったと述べた
ワグネルは22年夏ごろから執拗にバフムートを攻撃してきたが、最近前面に出ているのはロシア軍空挺部隊だという
2022年にワレリー・ゲラシモフウクライナが総司令官に就任し、戦況を好転させるために集中投入しているとみられる
東部のドネツク州などでは民間軍事会社ワグネルが主力だったが、ロシア正規軍中心に再編成され空挺部隊が前面に出ている
ニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」は1月2日に空挺部隊がバフムートに入ってロシア軍の砲撃の質が向上し戦闘が効率的になったと報じた
ワグネルの戦術は囚人と新兵をひたすら前進させて消耗し、人海戦術で土地を確保するという非常に非効率なものだった
空挺部隊はパラシュート降下して敵の後方や側方から奇襲攻撃をかける役割だが、練度が非常に高く最前線の主力にしたとみられる
ロシア軍空挺部隊は侵攻前に4万5000人規模で現在も数万人が残っていて、ソレダルやクレミンナの戦闘にも参加させた
重要な戦場には空挺軍を投入しているが結局最大3万人程度しかおらず、ロシア軍は日々数百人の兵士を消耗しつづけている
CNNによるとアゾフ連隊の元幹部マキシム・ゾリン氏は、空挺部隊がワグネルと合流して戦っていて装備や戦術で大きく向上したと語った
ワグネルは歩兵の突撃しかなかったが空挺部隊は装甲兵員輸送車や歩兵戦闘車を持ち、慎重に行動し損失を抑えている
M1エイブラムズは終戦までに間に合うか
1月31日、ウクライナ東部の要衝バフムートでロシア軍の大規模攻撃があり、ロシア軍は大砲とロケット砲で197回攻撃した
197回発の砲撃は最近では大規模だが3月から5月には毎日5万発から10万発も砲撃し、夏から秋になっても毎日数万発砲撃していた
ロシア軍は砲弾とミサイルが枯渇したがウクライナ軍もそれは同じで、両軍はどこかから砲弾やミサイルあるいは代わりになる兵器を調達しようとしている
ロシア軍は北朝鮮から砲弾、イランからミサイルとドローンを輸入しているとされ、近く戦場に登場するのかも知れない
米国は最近射程150キロの地上発射型小直径爆弾(GLSDB)を提供し、これまで届かなかったロシア軍後方を攻撃できるようになる
フランスとオーストラリアは1月30日、ウクライナに供与する砲弾を共同で製造するプロジェクトを発表した
共同プロジェクトでは155ミリ口径の砲弾を数千発製造し3月までに引き渡し、移行も継続的に生産と提供を続けるとみられている
アメリカは主力戦車M1エイブラムズ提供を発表したが引き渡しは6か月から遅ければ1年後になる可能性があると報じられている
理由は環境問題で米国の法律では放射性物質を含む製品や兵器を他国に輸出できず、エイブラムズには劣化ウラン装甲が使用されている
ウクライナに引き渡すためには工場で解体して劣化ウランを含まない通常装甲に付け替えるが、それには数か月がかかるという
アメリカは多額の援助はするが相変わらずやる気が感じられない
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