今まで周囲を脅していた人が急に平和主義になったら信じられるだろうか

習近平は戦狼外交を辞めたか
習近平の中国は最近戦狼外交を辞めて”微笑外交”に代わりロシアのプーチン大統領は最近ウクライナの特別軍事作戦から手を引きたがっていると言われている
欧米や日本を強い調子で非難する中国の「戦狼外交官」趙立堅は人事異動で国境海洋事務局というおよそどうでも良い閑職に左遷された
対称的に趙立堅の前の女性報道官・華春瑩は報道局長から外務次官補に昇進し、将来は外務省幹部へと出世する道を進んでいる
華春瑩は強い調子で「強烈な不満」を度々口にしたが、趙立堅のような新たな対立を引き起こすような言い方を避ける傾向があった
趙立堅が前面に出てきたのは新型コロナが武漢で流行した2020年からで、「アメリカが武漢にウイルスをまき散らした」とまで言っていました
そういえば日本の民主党には2011年の地震の後で「米軍が地震兵器で地震を引き起こした」と発言した人がいました
戦狼外交のトップ王毅外相は中国外交を統括する党中央外事工作委員会弁公室主任に就任し、戦狼外交を維持するものと見られていた
因みに中国では政府や軍より共産党の方が上位で、共産党政治局員は公式な政府ポストと同等かもっと上位の場合がある
台湾侵攻を主張する強硬派は共産党幹部の中に居て、中国軍や外務省は共産党の命令に従って外交を行い軍事行動を行う
22年末に日本政府が中国からの入国検査厳格化などをすると中国は日本人へのビザ発行を停止し、日本政府を非難していた
だが1か月ほどで日本への対抗措置を引っ込めてしまい、意外な柔軟姿勢に戦狼外交を辞めたのではないかと憶測された
最近習近平は西側諸国との対決を恐れているようで、ロシアがどんなに困って助けを求めても欧米から制裁されそうな援助を断っている
西側の対中制裁は効いている
22年2月24日にロシアはウクライナに侵攻したが、当時中国が事前に侵攻を”知っていた筈だ”というのが欧米では言われていました
だがその後の両国関係を見ると習近平は知らなかったようで、何度かプーチンに恥をかかせる形で侵攻を批判したり辞めるように発言している
中国は日米欧からロシアの侵攻に加担したと断定され対中制裁を強化する理由になり、中国はロシアのウクライナ侵攻で不利益を受けた
国連安保理の対ロシア非難や国連総会の対ロ非難決議で中国は再三ロシア側に就いたり中立を守ったが、中国はなにも得てはいない
こうした事の繰り返して中国内部では「ロシアに都合よく利用されている」として不満が高まり、対ロ外交の見直しが検討されている
秦剛新外相は23年1月に「同盟を結ばず、対立もせず、中ロで第三国には対抗せず」の方針を外務省に示し、ロシアと協力しない姿勢を示した
アメリカは最近中国への高度半導体制裁を強化し、人の交流も禁止して米IT企業のアメリカ人全員を中国から帰国させた
また今まで許されていたファーウェイへの輸出も全面禁止にし米中の間には「ITのベルリンの壁」を築きつつある
中国はこうしたアメリカの制裁に強気だが実際には困り果てており、このままではあらゆる高度な製品や技術を自給自足しなくてはならない
中国にはロシア以外に親密な国が無くそのロシアと関係が悪化し、戦狼外交で欧米との関係も悪化して対中制裁強化を招いてしまった
この上台湾攻撃などしたら中国は全ての西側先進国から全面制裁を受けてしまい、最近の中国の繁栄はかつての古代中国国家のように砂上の楼閣と消える
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