ソウルのマンション地区の道路

車庫が無いのに車を買う人
日本では1990年代前半まで駐車場不足になやまされていて都会の一時駐車場では入庫待ちの列ができ、管理人や誘導係が忙しく働いていました
1995年の阪神大震災の後、日本中に「あの」跳ね上げ式駐車場が登場し、駐車場問題は瞬時にして解消されました
ロック板(フラップ)式駐車場は阪神大震災で焼け野原になった跡地に多く設置され、日本中に拡大していきました
以前記事を書いた時に20台以上なら従来のゲート式が低コストだが、10台以下ならロック式のほうが安かったと記憶しています
東日本大震災後はさらに簡単な監視カメラ式が増えていて、こちらは注意書きと監視カメラと料金箱があるだけです
韓国には車庫証明や車庫登録制度が無く、車庫が無い人が車を購入するので常に違法駐車が溢れて社会問題になっている
1980年代から車の登録台数は20倍に増えたが駐車場が義務ではないのであまり増えず、増えたのは大型スーパーの来客用駐車場だけでした
車庫がない人が車を購入する結果、マンションなどで駐車場を契約した人の駐車スペースに無断で駐車する人が居ます
あるいは路肩に駐車するのは当然として、2重駐車や3重駐車も行われるので内側の人は車を出せなくなります
こうした事が原因のもめ事が絶えず起きてニュースになり、有名な事件や裁判に発展した例もありました
日本では公道に駐車すると駐車違反になるが他人や会社の敷地に止めても違反にならないので止める人が居て問題になっています
そうした事もソウルでは問題になっているもの、だから車庫証明を義務化しようという声は聞かれません
法律を作る国会議員も取り締まる警察も裁判官も、みんな同じように車庫がない車を購入し道路を駐車場にしているからです
日々仁義なき戦い
ソウルのマンションが林立する裏通りは上から見ると壮観だが駐車場を備えていないので、2車線道路の両側にびっしり違法駐車します
2車線道路は1車線になり道路ではなくただの駐車場になっていて、通れるのは1車線だけなので朝のラッシュ時はもめ事が多発します
韓国は訴訟を起こすときに委託金のようなものが不要で訴訟コストが安いので、少しでも擦ったら告訴します
韓国第二の都市は釜山ですがここでも駐車場不足は同じで、駐車場は義務ではないのでマンション建設時に駐車場を購入したり契約する人はほとんど居ません
日本の越後湯沢の安いマンションをネットで見ていたら「車は道路に止めれます」と書いてありました
湯沢は豪雪のため駐車場があっても除雪しなくてはならず、費用がかかるので除雪しないマンションもあり「道路に止めろ」と言っている訳です
ソウルや釜山ではロッテデパートのような大型施設でも駐車場が不足し、誘導係が路上に案内し2重駐車を誘導してくれるそうです
韓国の2重、3重駐車にもモラルがあり押して動かせるようにパーキングブレーキを掛けず、スマホ番号を書いた紙を窓などに貼っておく
だがモラルは破られるものなのでここでももめ事が起きやすく、押して移動する時にぶつかったらまた裁判になります
韓国でも駐車違反取り締まりをしていて罰金は5000円(5000ウォンではない)から1万3000円(学校の近く)と高いが一向に駐車違反は減らない