拍手!2拍手!3拍手!4拍手! (1 投票, 平均: 4.00 / 4)
読み込み中...
スポンサーリンク

量は質に勝る、大きな後進国がやがて小さな先進国を倒す歴史

数が多い側はやがて質でも優勢になる

量が多い側はやがて質でも圧倒する

質より量が重要という考え方を最近何度か目にし、その信仰者の1人はロシアのプーチン大統領でソ連のスターリンもそうでした

あの国ではほぼ量がすべてで独ソ戦では強大なソ連軍を結成し規模を拡大する事で質を向上させ、最終的に量より質のドイツ軍を圧倒した

また米海軍大学校で教授を務めている人が最近、「数で勝る中国海軍は質で勝る米海軍に海戦で勝つだろう」と予測し議論を起こしていました

軍隊では数や量で勝る側が質でも優れていて、優れた兵器を開発し良い装備を持ち、兵士は屈強で司令官は優秀な事が多い

これは自衛隊と米軍を見れば一目瞭然で、数が多いアメリカ軍は質でも自衛隊より優れている事が多い

中国軍の総兵力は200万人くらいだが予備兵などを含めると200数十万人になり、アメリカ軍の現役兵140万人よりも多い

水上艦や潜水艦の数では中国軍が多く、戦闘機の数でも陸軍の戦車の数なども中国が多く、核弾頭はアメリカ1,750発で中国は400発と推測されている

ロシアは現役核弾頭1500発で予備核弾頭3000発も保有していて、これがプーチンが「ロシアは絶対に攻撃されない」と考える根拠になっている

核弾頭を運ぶのは核ミサイルで、宇宙ロケットに利用されるものより数がずっと多く、核ミサイルを多く保有する国は宇宙技術でも優れている

日本のH2ロケットは40発連続で打ち上げ成功したが、核保有国は数千発保有するので量=実績では比較にならない

1980年の日本は半導体の製造国だったが低コストな韓国に低価格製品のシェアを奪われ、最初日本は「技術で日本が優れている」と見下していました

だが量で勝る韓国半導体はあっという間に技術でも日本を上回り、この構図は中国や韓国のあらゆる製品でも見ることができます

スポンサーリンク

人口減少すると質も低下する

『量は質に勝る』という原則に基づいてプーチンはウクライナ侵攻を決めたが、当時のウクライナは質でもロシアより大きく劣っていた

それでも侵攻当初のロシア軍を撃退できたのはロシア軍とプーチン政権の間に連携がなく、軍幹部らは口を揃えて「侵攻直前に決定を知らされた」と言っていました

捕虜になったロシア兵が「侵攻後ロシアで演習をしていると思っていたらウクライナで本当の戦闘をしていた」と証言しているほどロシア軍の準備は不十分だった

日本は長年「量より質」で外国を凌駕するのを目指してきたが、実際には量で勝った時に外国に優勢で、量で劣る時は劣勢になっていた

嘉永6年(1853年)に米海軍のペリー提督と黒船4隻が来航したが、当時アメリカの人口は南北戦争時で3140万人、日本も3124万人(推定)でほぼ同じでした

日本のほうが早くから発展していたのでこの時点の工業力や農業生産(GDPに相当)では日本のほうが規模が大きかった

日本は中国以外ではアジア最大の人口大国で最大の経済規模を持ち、欧州のほとんどの国より人口が多かったので明治維新後に短期間で経済成長し大国化した

第二次大戦時に日本の人口は約7200万人、連合国や枢軸国でこれより人口が多かったのはアメリカの1.3億人と中国、ロシアでした

第二次世界大戦は技術の戦いでしたが、その源泉をみると単純に人口が多いアメリカが技術でも優れていたと指摘できます

国と国の戦いでは量で勝る側が多くのケースで勝利しているので、自国が小さいなら「数が多い陣営に入る」のが得策です

現代の世界では多くの民主国家が存在するが民主主義国は人口が少ないのに対し、非民主主義国は中国とインドを筆頭に人口大国が揃っている

それらの国の多くは未発達だが成長率で民主主義国を上回っていて、例えばバングラディシュ(1.7億人)が将来中国のように成長する可能性はあります

イギリスで産業革命が起きて欧州が全盛期だった時代には世界の中で欧州は人口大国で、決して「小さいが優れた国」ではなかった

人口減少は規模が縮小する事で質も低下するので、人口減少中の日中韓台湾は2重3重でダメージを受けるでしょう

中国の弱みは仲間や同盟国が一切ない事で、この点では日米欧や太平洋の先進国を合計すれば人口は中国と互角で経済と軍事力では圧倒できる

コメント

タイトルとURLをコピーしました